七草の起源や由来 ~七草粥と深い関係のある「五節句」~
節句とは、1年に5回だけ存在する季節の節目のことです。七草粥を食べる1月7日は、五節句のひとつであり、人日の節句の日と呼ばれるものです。五節句の日付は、下記のことを意味しています。
◆ 1月7日(人日)
◆ 3月3日(上巳)
◆ 5月5日(端午)
◆ 7月7日(七夕)
◆ 9月9日(重陽)
つまり、1月7日は1年のうちで最初の節句、「人を大切にする」という意味を持つ「人日」という節句です。はるか昔には、「この日だけは犯罪者を処罰しない日」として、存在していたと言われています。
唐の時代では、人日の日には七種菜羹(ななしゅさいのかん)と呼ばれる、七種類の野菜が入った汁を食べて、無病息災を願ったと言われています。日本にはその後の平安時代になって、この七種菜羹という風習が伝わってきたといわれています。その結果、七種菜羹と、元々日本にあった「若菜摘み」という風習が融合し、七草粥を食べる文化が浸透していきます。
そして時は流れ、江戸時代になると、幕府が人日の日のことを「人日の節句」として、1年間のイベントとして取り入れたことにより、1月7日に七草粥を食べる文化が確立されたのです。
皆様の無病息災(病気にならず健康に過ごせること)をお祈りいたします。